
回遊式枯山水庭園!園冶・山岸満多朗作庭の“仏神岩組雲海流水花庭”と樹齢700年の五葉松を眺める額縁庭園“盤桓園”。
宝泉院庭園について
「宝泉院」(ほうせんいん)は最澄の高弟・円仁(慈覚大師)により開かれた『勝林院』に隣接する塔頭寺院。京都市指定天然記念物の巨大な五葉松を眺められる額縁庭園“盤桓園”、江戸時代中期作庭の“鶴亀庭園”、そして園冶庭園研究企画創作所により作庭された枯山水庭園“宝楽園”があります。
この庭園は2019年7月の『niwasora night』で紹介されたことで知りました。ということでニワソラさんの紹介もあわせてご覧ください。
■ 有名な「額縁の庭」と「仏神岩組海流水回遊花庭」のハイテンションな庭 | ニワソラ
2019年8月、初めて大原の寺院庭園を巡りました。宝泉院の創建は平安時代末期。その後、室町時代の1502年(文亀2年)に伽藍が再建、現在残る書院については江戸時代初期〜中期のものとされています。
『正伝寺』、『源光庵』などと同じく伏見城の遺構で、徳川家康の家臣・鳥居元忠らが自刃した際の“血天井”の痕跡も。そこから眺める額縁庭園“盤桓園”を眼前にみる巨大なゴヨウマツは樹齢700年!とも。拝観にはお抹茶もついてくるので、このお庭を眺めながらまったりされている方が多かった。
そして2005年に新たに作庭されたのが、回遊式の枯山水庭園“宝楽園”。確かにこれまでに体験したことがないタイプの庭園…!別名が“仏神岩組雲海流水花庭”。…難しい言葉は使われていないし意味がわかる言葉たちだけど、ざっと並べられるとなんかアヴァンギャルドだなって感じがする庭の名前!
その意味するところは“地球太古の、原子の海”を想像した庭園。三尊や蓬莱山は配されているものの、庭園の世界観そのものは“仏の思想”よりも更に昔のものという発想が面白い。
広さ&深さのあるこれ程の“回遊式枯山水庭園”。京都の有名な方・会社の作庭かと思いきや、手掛けたのは長野県の作庭家。園冶庭園研究企画創作所および代表の山岸満多朗(山岸万太郎)さんは初めて取り上げます。
元々は京都や東京で修行しており、東京時代には皇居や『ホテルニューオータニ』にも入られていたそう。ということは岩城造園に居たのかな…?長野には小口さん以外にもこんな面白そうな作庭家さんがいらっしゃったのか。
実績を見ると個人宅が多いのでなかなか他の作品を見るのは難しそうだけど、事例の一つとして紹介されてる京都『九頭竜大社』、実は大原行く前に寄ってたんだよなー!別の誰かの作庭の庭園というのを見て足を運んだ記憶がある…。結局お庭は見られず、今これ書いてる時点では誰だったかも忘れたけど…。気になるのでまたそちらも再訪しよう。
宝楽園は冬〜春にかけても梅や桜、椿が見ものだそうなので、また早い季節にも訪れてたい!
(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
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